【現役が解説】ホテルバーテンダーの仕事内容は?休みの数や勤務時間も徹底解説

ホテルバーテンダーになる方法

この記事ではホテルのバーで働く現役バーテンダーが、仕事と休日の1日のスケジュールを徹底的に解説します。

こんな悩みを解決

・バーテンダーって昼夜逆転生活って聞くけど、実際にはどんなスケジュールで働いているの?

・休みは月に何回あるのか知りたい

・ホテルのバーでアルバイトしようか迷っているので、ホテルバーテンダーの仕事内容について詳しく知りたい

・町場のバーとホテルバーでは仕事の内容に違いはある?

ホテルバーテンダーというと、おしゃれなバーカウンターのあるお店で、シェイカー振ってカッコよくお酒を作っているイメージを持っている人が多いと思います。

でも、実際に働くとなると何時に出勤して何時まで仕事をするのか。

どんな仕事の内容なのかあまり知らない方も多いと思います。

私は、ホテルバーテンダー歴8年、都内ホテルで働く現役バーテンダーです。

この仕事を始める時は、私も仕事内容に想像がつかず、何もわからない状態で飛び込み、かなり苦労しました。

そこでこの記事では、ホテルのバーテンダーとして働いてみたい方に向けて1日の仕事内容をまとめて解説していきます。

この記事を読むメリット

この記事を読めばバーテンダーの仕事内容についての不安がなくなり「未経験でも安心してホテルのバーで働くこと」ができます。

町場のバーに興味がある方も、バーテンダーの仕事内容としては似ているところが多いので、ぜひ最後まで読んでみてください。

【昼夜逆転】ホテルバーテンダーの勤務時間とタイムスケジュール

私のホテルバーテンダーとしての1日のタイムスケジュールを紹介します。

私の働くバーでは、開店準備をする早番と営業後の片付けをする遅番の二つの勤務時間があります。

それぞれの1日のタイムスケジュールを見ていきましょう。

営業準備〜終電勤務のシフトの場合

時間仕事内容
12:00起床
朝ごはん、出勤準備
14:00出勤(掃除、開店準備)
16:00営業開始
17:00休憩
21:00繁忙時間
23:00ラストオーダー
24:00閉店
退勤(終電で自宅へ)
25:00帰宅
夜ご飯
お風呂
28:00就寝

私の場合は、自宅から職場までがだいたい1時間かかるので、出勤時間の2時間ぐらいに前に起きて、ご飯を食べたり出勤の準備をしたりします。

終電で帰れるシフトの日は、出勤時間が遅くても終電に乗って帰れるので出退勤のストレスはそこまで感じないかなと思います。

むしろ朝はとてものんびり過ごせるので大きなメリットに感じます。

では、営業後の片付けまでのシフトを見てみましょう。

営業開始〜片付け勤務のシフト

時間仕事内容
14:00起床
朝ごはん、出勤準備
16:00営業開始 出勤(掃除、開店準備)
18:00休憩
21:00繁忙時間
23:00ラストオーダー
24:00閉店
片付け
26:00退勤
タクシー、バイクシェアを利用して帰宅
28:00帰宅
夜ご飯、お風呂
30:00就寝

片付けまで行うシフトは、出勤時間も16時と夕方になります。

そして退勤時間は営業が終わり、片付けまですべて終わらせた深夜2時までが勤務時間となります。

勤務時間や退勤時間は、店舗ごとに様々なのでこの表は私の働くお店での一例ですが、お店の形態上どうしても退勤時間は夜遅くなってしまします。

寝る時間も夜というよりは朝になることが多く、夏の間は陽が登るのが早いので少し変な気持ちになります。笑

初めのうちは、朝に寝るという感覚が慣れなくて少し辛く感じたこともありました。

こうしてみてみると、一般企業に勤めているサラリーマンはだいたい9時ぐらいに出社するのに対して、私たちバーテンダーは午後の2時や4時に出勤するので、朝の通勤ラッシュでへとへとになりながら出社するといったことはありません。

しかし出勤時間が遅い分、もちろん退勤時間も遅くなってしまいます。

営業後の片付けをするシフトでは、退勤時間が深夜2時になるため、当然電車で帰ることはできなくなってしまいます

そもそも、バーというお店の特徴として、レストランで食事をした後にお酒を楽しみたいお客様をメインのターゲットにしているので、営業時間も遅くなります。

それに伴って、バーで働く従業員の勤務時間も遅くなり、昼夜逆転生活となってしまうわけです。

勤務時間に関しては、ホテルのバーも町場のバーもほとんど同じなので、バーテンダーとして仕事をしたいと考えているのならある程度覚悟しておくことが必要かなと思います。

とはいえ、深夜に働くと「深夜手当」が付いたり、最近ではバイクシェアといって乗り捨てできる自転車を貸し出すサービスなどもとても豊富なので、深夜に働くことのデメリットは少しずつ改善できるのではないかと思います。

ホテルバーテンダーの仕事内容

ホテルバーテンダーの主な仕事は「営業前」「営業中」「営業後」の三つに分けられます。

営業中以外の仕事もお店に来てくれるお客様を満足させるにはとても大事な仕事です。

ホテルのバーテンダーは、お客様を第一優先で考えて、営業前からたくさんのことに気をつけながら仕事をしています。

営業前

営業前に行う仕事は、「店舗の掃除」「バーカウンターの設営」「カクテルの仕込み」「POSレジの起動、金銭準備」の三つです。

一つずつ解説していきます。

店舗の掃除

お店の掃除は、気持ちよくお客様を迎えるためにはとても大切な仕事です。

特にホテルのバーでは、お客様に非日常的な空間を提供するため、ホコリやテーブルの汚れがないように徹底的に掃除をしています。

営業前の清掃が、1日のお店の売り上げを作るとも言われています。

バーカウンターの設営

バーの顔とも言える重要部分、バーカウンターを作ります。

こういった感じで、よく使うお酒を差し込んで氷を組んで冷やします。

バーカウンターの形状はお店ごとに異なりますが、どこのバーでもそこまで大きく変わることはなく、だいたい写真のような作りになっていることが多いです。

ドリンクを提供するいわばバーの心臓部とも言えるとても大事な場所なので、抜けが無いようしっかり準備していきます。

カクテルの仕込み

お客様にスムーズにお待たせすることなくドリンクを提供するために、仕込みは欠かすことのできない大事な仕事です。

仕込みをおろそかにすると、営業中にスムーズにドリンクを提供できなくなってしまい、お客様に迷惑がかかってしまうだけでなく、お店の売り上げにも大きく関わってくるので注意が必要です。

具体的にどんなことをするのかというと、カクテルの飾りに使う「ガーニッシュ」を切ったり、カクテルの材料になるお酒を混ぜてカクテルの元になる「コンク」を作ったりします。

ガーニッシュとは、写真にあるライムやミントのようなカクテルを彩る飾りのことを言います。

あらかじめフルーツを切って仕込んでおくことで、カクテルの提供をスムーズにして素早くお客様の元へ運ぶことができます。

最近のバーでは、オリジナルカクテルを提供しているお店が多く、提供スピードを短縮するために、あらかじめお酒やシロップを混ぜて瓶詰めしたものを準備しておく場合が多いです。

写真のように瓶詰めして「コンク」を準備しておくことで、オーダーが入ったら氷の入ったグラスに注ぐだけでカクテルが提供できるのでとても時短になります。

POSレジの起動 金銭準備

どんなお店にもあるPOSレジ。

バーも例外ではなくお金を管理するPOSレジが必ずあります。

お客様がスムーズに会計を済ませられるように会計周りの準備をすることもバーテンダーの仕事の一つです。

POSレジに関しては、お店ごとに扱っている機械が様々ですが、やることはほとんど同じです。

レジの電源を入れたり、釣り銭の準備をしたりして、オープン後にスムーズに会計が行えるように準備していきます。

そのほかにも、営業中使うメニューの準備や、ハンディーを使って伝票を作成するお店の場合は、充電がされているかのチェックなどを行い開店に向けての準備を進めていきます。

開店準備が終わったらいよいよ営業スタートです。

ここまで読むと、やることが多くてとても大変そうと思う方もいると思います。

確かにやることは多いですが、頭を使わずに行う単純作業が多く、やることは毎日同じ作業がほとんどです。

一度覚えてしまえば誰でもできる仕事だと思います。

営業中

営業中は、接客とドリンク作成が主な仕事になります。

アルバイトなどで、仕事を始めたばかりだったりすると、グラス磨きやバーツールの洗い物がメインの仕事になる場合が多いです。

よくイメージするシェイカーを振ってカクテルを作ったり、ウィスキーを注いだりしています。

接客では、よく来てくださるリピーターのお客様はもちろん、お店に来た全てのお客様を相手に接客します。

たわいもない世間話をすることもあれば、お酒の話で盛り上がることもあります。

いろんな職種のお客様が来るので、いろんな話が聞けたり、たくさんのことを教えていただいたりと、日々勉強になることがとても多いです。

営業後

全てのお客様が帰ったのを確認したら営業終了です。

お客様が帰った後は、使ったグラスを洗って磨いたり、氷を組んだバーカウンターを崩して営業前の状態に戻したりと、主に片付け作業をしていきます。

レジ締め作業など店内の片付け、掃除を全て終えたら、営業中に無くなったボトルを確認して発注作業をしていきます。

酒類業者とのメール確認など、事務作業をしたらバーテンダーの1日もそろそろ終わりを迎えます。

修行中の頃は、この後にカクテルを作る練習をしたりして、技術を磨いていました。

ホテルバーテンダーの休日

ホテルバーテンダーはどんな休日を過ごしているのでしょうか。

休みの数や、有給の取りやすさなどの疑問についてお答えしていこうと思います。

ホテルバーテンダーの年間休日数は?

休みの数は、勤めるホテルによって様々です。

ホテルのバーは、基本的にホテルという会社の中にある一つの部署になります。

つまりバーテンダーはホテルという会社のルールに従って働いています。

年間休日もホテルが定める規定の数が決められています。

これはバーやレストランだけでなく、宿泊部門や裏方の人事なども休みの数は一緒です。

私の働くホテルでは、「年間休日108日」と決められているので、月々に換算すると9日の休みが貰えることになります。

普通のサラリーマンと同じく週休2日は休みが取れています。

町場のバーだとここまで休みが保証されていない場合があるので、その点はホテルのバーだと休みはしっかり取れるので安心して働くことができます。

もちろん、休日出勤などもありません。

ホテルは鉄道会社(JR、京王、東急など)が経営していることがほとんどなので就労規則に関してはかなり厳しく設定されていると思います。

昔は、サービス残業などブラックな部分もかなりありましたが、最近は就業規則がかなり改善されているイメージです。

有給は取りやすい?年に何回取れるの?

有給の取得数についても、ホテルごとに様々です。

私の職場を例にすると、上半期と下半期で計10日以上の有給取得が徹底されています。

事前に申請すれば、有給が取れないということは今までありませんでした。

職場の同僚はギリギリに申請しすぎて延期になっていたことはありましたが、、、笑

休日の数に関しては、働きたいと思っているお店の規約をしっかり確認して、自分にあった場所を選択することがとても重要です。

ホテルと町場ではバーテンダーの仕事に違いはある?

バーテンダーの仕事内容としては大きな違いはないと思います。

私も、町場のバーでのアルバイト経験がありますが、実際働いてみてそこまでやることに大きな違いはないかなと感じました。

大きな違いを感じたのは、「客層の違い」でした。

ホテルのバーでは宿泊している海外のお客様や、接待で利用される方が多く、中にはカップルで利用される方もいます。

それに比べて町場のバーは、その地域に住んでいる方の利用が多く、仕事終わりのサラリーマンや地元の飲食店をしている方が仕事終わりに飲みに来るといった感じです。

賑やかな雰囲気で、フランクに接客して仕事をしたいと思っているなら町場のバーがおすすめです。

それとは逆に、外国人や経営者、普段出会うことが少ない芸能人も含めて、きっちりしたサービスを提供してお客様を喜ばせたいという人はホテルのバーがおすすめです。

もちろんホテルのバーでも、フランクに気軽に接客できるお店もありますので、働く際は実際にお客さんとしてバーを利用してみるとお店の雰囲気がよく分かるのでおすすめです。

まとめ

この記事では、ホテルバーテンダーの1日についてまとめてみました。

1日のタイムスケジュールや仕事内容、休みの数など、実際に働いてみないとわからない様なことをお伝えできたかなと思います。

他の記事でもホテルバーテンダーついての情報を発信しているのでぜひ参考にしてみてください。

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